昨日は2019年初のしとしとでのインタビューで仲間のしばちゃんと地元香美町へ。
11時ごろインタビューに行くお約束をしていた。
いつもなら土曜日には香美町にいるんだけど、今回は弟がインフルエンザで家がバタついているらしかったから、日曜日に日帰りで臨むことに。
問題は、11時に香美町に到着出来る神戸発の電車がほとんどないこと。
いつもは鈍行でのんびりと行くんだけど、それでは約束の時間に間に合わないから今回は特急を選択。
普段通り、自由席切符を買って特急電車に乗ると何やら様子が違う。
自由席車両が無い。
よく見ると、いつもの「はまかぜ」ではなく、「かにかにはまかぜ」と電光掲示に書いてある。
「かにかにはまかぜ」とは?と頭にはハテナが浮かんだけど、ひとまず自由席切符で指定席に座ってるのはさすがにまずいだろうということになって、車掌さんに聞くと、500円と少しで指定席切符に変えていただけた。
でも、今日は指定席が満席だから、この先席を移動してもらうかもしれませんとのこと。
それは仕方ないことだと思いつつ、席はガラガラだったのでひとまず座っておく。
すると姫路でたくさんのカニを食べに北上する人たちが乗ってきた。
いかにも余暇を楽しむ紳士淑女の皆さん方と言った感じの方がたくさん乗ってきて、ひとまず僕らは席を立ち、僕たちが座っていた席に座る人がいなければまた引き続きその席に座ろうということにした。
しばらくの間僕らが座っていた席は空いていたが、その後、女性の方がボックス席のように席を配置して座った。
(はまかぜの座席は回転する仕様になっている)
その女性たちは乗車してからしばらくの間はその席に座っていなかったから、うーん、これは集団で一緒に座りたいから空いてる席に座った可能性もあるのかなと思いつつ、まあ、僕らも奇跡的に自由席を買ったおかげで乗らさせてもらってるわけだからいいやとデッキでずっと立ち話をしていた。
しばちゃんは席の上の網棚に荷物をおいたままにしていて、デッキで談笑をしばらくした後で、取りに行ってくると言って女性4人のボックス席へ。
デッキから覗いていると何やら女性たちとしゃべっている。
(さすがのトーク力。感心。僕の苦手を彼は補完する。笑)
しばらくして彼はデッキに帰還。
やはり女性はあの席の切符の持ち主ではないらしい。空いてるから、その席の人が来るまでは座っておこうということだったらしいけど、しばちゃんが来たことで、自分の席に戻ると言ってきてくれたらしい。
でも、しばちゃんは大丈夫と言ってデッキに帰還してきたらしかった。
まあ、僕もデッキは寒いけど、別に立ってても問題は無いし、11時の約束にさえ行ければ手段は何でもいいので、異論はない。
と、そんな感じで相変わらず談笑をしていると、その席に座っていた女性2人がデッキにやってきた。
僕らに席に戻るよう再度促してくれた。僕らがデッキにいるのを見て申し訳ないなと思わせてしまったんだろう。
わざわざデッキに声をかけにきてくれただけで、もう十分。そういうやり取りが無く、ただずっと平然と座られてたら少し嫌な気持ちだったかもしれないけど、そもそもしばちゃんとの最初のやり取りの時点でこちらとしては大丈夫だった。
僕らは引き続き、その女性2人にいつも通り地元に帰るだけなんで、立ってても大丈夫と伝えた。その女性たちも僕の地元香美町の佐津駅で降りてにカニを食べにいくんだそう。
そうなれば余計、女性たちには座っててもらいたい。
わざわざ城崎温泉を通過して、香美町へ。それは最高に楽しい旅にしてほしい。
そのためなら僕らはどこまででもデッキに居続けますという心意気だった。笑
しばらくしてまた女性2人がデッキへ。
今度は大量のお菓子を持ってきてくれた。
せめてものお礼という感じだったらしい。もうもらうのが申し訳ないくらいの大量のお菓子をいただいた。
もうこうなれば僕らはデッキにいることの対価としてはお釣りをお渡ししないといけないレベルで。
僕らがデッキにいるという噂は違う号車にいるお仲間にも届いたらしく、いかつめのおじさんがトイレに来た時、おじさんも大量の豆菓子をくれた。写真まで撮っていただいて。
もうここまでくれば、今日という日はたまたま「かにかにはまかぜ」に乗ってしまったということ以上の意味を持つ感じになってくる。
たくさんの人の優しさに触れた。
僕らも何かお返しをせねばという気になって、しばちゃんに提案すると、しばちゃんが便箋を持ってるということで、お手紙を書こうということに。
揺れるデッキでお手紙を書いた。
城崎温泉でたくさんの人が下車し、空いた車内にまた女性2人が座るように促してくれて、デッキから座席へ戻った。
女性2人を含む御一行は僕らより一つ手前の佐津駅で下車。席を立たれるときに手紙を渡した。
手紙の中には今回僕らが「しとしと」のインタビューで香美町へ向かっていることを書き、URLも一応書いておいた。
インタビューを終えて神戸に帰る電車でケータイを開くと、お手紙のお礼がしとしとのお問い合わせフォームから届いていた。
なんだか嬉しい、あたたかい1日になった。
「しとしと」は当たり前だけど、そもそも僕らがやりたいと思ってやり始めた活動で、それは今も変わらない。そんな「しとしと」という箱があったから繋がる関係が嬉しくもあった。
そんな道中の話。
本来の目的だった11時からの約束は、今後僕らがずっと忘れることのできないようなインタビューになった。
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