散歩のススメ -後編-

こんにちは。山本修太郎です。


昨日「散歩のススメ -前編-」というタイトルでブログを書きました。


書き始めてみると、書きたいことがたくさん浮かんできて前編と後編に分けることにしたのですが、今日はその後編です。


前編を一気に書き上げて、あとで冷静になって読み直したんですが、あまりに散らかっていて、もっとおもしろく書けたんじゃないかと反省の念が浮かんできました。笑


僕自身ずっと温めてたテーマだけに自分の中でも期待値が高かったこともあって、冷静に文章を読み直すと若干の自己嫌悪に陥りましたが、気を取り直して後編いってみたいと思います。


前編では主に僕の散歩のスタイルを書き、自分なりに確立している散歩の楽しみ方のようなものを見てもらうような感じでしたが、後編ではもう少し踏み込んで、僕が散歩を通じて考えることや、モノの見方のようなことについて書ければいいなと思っています。



では、参ります。よろしくお願いします。



前編にも書いた通り、僕が歩く理由の一つは単に移動手段として。


自転車、車、電車と現代の世の中には様々な移動手段がありますが、それは同時に移動にはお金がかかることを意味しています。昔はそんな移動手段はなく問答無用で人々は歩いて移動してたわけですが。


僕は大学生でお金持ちではないので、お金の制約は行動をする中でつきものです。一方で、大学生の僕には比較的時間的余裕があります。


移動手段にお金をかけることの理由は、お金と時間のトレードオフの中で、時間の有限性に価値を見出して移動時間を短縮しようとすることが無意識的かもしれませんが、少なからずあるのだろうと思います。


僕はそこで、お金の有限性に重きを置くことが多いので、歩くことで時間をかけてお金を節約しようということですね。


そんな風に考えてみると論理的に僕が徒歩を移動手段に選ぶ理由があることが分かるんですが、じゃあ、お金持ちになれば歩くこと、散歩を辞めるのかというとそうではないとも思っています。


それは、僕の中にまちへの関心というものがあって、そのまちを見る際の一つの観点に「歩いて楽しいまちか」という観点があるためです。


別の言い方をすると、僕の中には「歩いて楽しいまちはいいまちだ」という仮説に近い価値観があります。「まちは歩いて楽しむものだ」という価値観とも言えるかもしれないです。


このような価値観には読んできた本の影響もあります。一応紹介。


「スローシティ~世界の均質化と闘うイタリアの小さな町~」



この本や僕自身の実際の経験を通しても僕は、まちや場所のアイデンティティがどんどん消えているのではないかと思っている部分があります。


香美町でも神戸でも東京でも、同じコンビニや飲食店があるし、その反面、まちの顔ともいえるまちの商売が消えてきている。


そんな中で場所のアイデンティティを守っていくことは価値のあることなのではないかと思うわけです。


このような場所のアイデンティティの消失のようなものは、人の持つ場所へのセンスが鈍くなっていることがあるのではないかというのがこの本でも述べられていることで。僕自身も、便利さを追求するあまり、深く思考しないで行動していくあまり、その場所へのセンスが鈍くなってきているように感じます。



そんな自分に場所へのセンスを取り戻すための行為、それが散歩であると。



そこまで考えて散歩してないことの方が多いけど、そう解釈できるとも思います。


歩くというスピード感の中で普段見落としがちなものを見つけ、そこに自分なりのフラットな感性で価値を見出したりしてみる。そんな感じです。


場所についてのセンスを取り戻すということで言うと、「それは単に古い場所を残そうということではなくて、個人が自分の暮らしている場所や歩いている場所に意義を与えて、アイデンティティをもたらす場所を作ろうと試みることである」、そんなことも本には書かれていて、たしかにそうだなと思います。


散歩だからこそ、トレードオフの中で歩くという時間をかける行為を選ぶことで、自由に頭を働かせて普段生きている場所について考え直す時間を与え、まちのアイデンティティについて考えてみる。


その過程で自分自身の発想や価値観にも気づき、自分のアイデンティティを取り戻す時間にも散歩はなり得る気がします。



世間では自動運転とか移動にスピードや正確性という観点で革命が起ころうとしているようですが、そんな潮流の中であえて時間をかけて歩く。忙しない日々から自分や自分らしい暮らしを取り戻す時間として歩く。


そんな、贅沢な選択もありなのでは。



今日はここまで。



山本修太郎

山本修太郎のブログやら普段やっている活動に関して発信するためのページ。

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